2005年09月01日

MS、Teleo買収の狙いとは?

マイクロソフト、インターネット電話のテレオを買収へ(CNET Japan)

このNews、各所でSkype、Google TalkあたりのIMサービスと比較されて書かれている。

ふーん、と思ってスルーしようかと思ったが、Teleo(テレオ)って何をやっている会社かよく知らなかったので、念のためサイトに目を通してみた。
http://teleo.msn.com/

その中に、どうも気になる記述が・・・

the Teleo service also facilitated “click to call” dialling of any telephone number that appears on screen – such as within a Web site, search results or e-mail

どうやら、単にIMにVoIP機能を追加するだけでは無いようです。
「テレオのサービスにより検索結果やEメールに表示される電話番号に“click to call”ダイアルすることも可能」
???
これってPay-Per-Callってやつでは・・・

となると競合はSkype、Google TalkといったIMサービスではなく、Ingenioとなるはず!
 
 
今朝の日経産業新聞一面に日本でコムスクエア社が【ペイパーコール(PayPerCall)】の本格提供を開始という記事があったが、この分野は非常に魅力的な分野である。
よく言われるようにローカル検索との親和性が非常に高く、さらにはWeb、モバイルに限らず紙媒体にも対応可能であるため、広告主に受け入れられれば相当の市場規模になると予想される。

「IMから固定電話に電話する」という行為自体は、相手が友人であったりするとIMの存在意義を疑うことになるが、通話相手が広告主となれば話は別である。

Web-to-Web型の成果報酬型広告市場はAdSense、Overture、ショッピング比較サイト、アフィリエイト広告会社、と既に役者が揃っているが、Web-to-Real型の覇者は未だ・・・。
今回の買収はMSとしては復活のための二度とないチャンスを生み出すかも知れない。
 
 
MS社がPayPerCall広告市場で大成功するためのKFS(Key Factors for Success)は、露出する巨大メディアを構築することでも、優良な広告主を集めることでも、ないと思う。
1)MSNユーザ、IEユーザのPCにTeleoのソフトをインストールさせること
 →これは簡単であるハズ
2)PCユーザが利用時に通話用ヘッドセットを常備するよう習慣づけすること
3)そして最も重要な点が、いつもの如く自社囲い込み戦略に走らず、インフラとして広く世間に本サービスを提供すること
 MSN関連サービスのみでしか使えないとすると、またどこかの会社にその市場を奪われかねない
 
 
しかし、Ingenioと提携ではなく買収するところが、いかにもMSらしいです。
ということは上記3)のKFSは・・・やはり無理かな?

Posted by Ozaking at 17:24 | コメント (57) | トラックバック