2004年04月07日

『奴隷』と『主人』の話題

木村剛さんのブログを中心に盛り上がっている広告における『奴隷』と『主人』の話題
言葉の解釈の相違から生じた軋轢はともかく、非常に意味深いsuggestionであると思うので議論を先に進めたい。

まず、木村さん

「広告の主人」になる環境はネットやブログを通じて以前と比べれば整備されてきていますよ、だから、それぞれの消費者がそれなりに努力すれば「主人」になれますよ
という内容。
このことに関しては誰も否定し様のない事実であり、環境が整備されていくという傾向は今後もさらに継続すると考えられる。

ただし、一方で日常/非日常Blogさんが指摘するように

必要なことは、主人だの奴隷だの言う前に、消費者教育を強化することだ。テレビCMに騙される消費者はネットの広告や広告以外の情報にも騙される。
という現実がある。

そこで、この次の論点として

  • 環境が整備されつつある中、どうすれば消費者は主人に生まれ変われるのか?

  • または、そもそも消費者は主人になることが可能なのか?

  • 更に言えば、消費者は主人になることを望んでいるのか?
という内容について考えてみたい。

個人的な希望論を先に書くとすると、自ら意思決定を下すことの出来る「主人」中心の社会となり、異なったタイプの人間が衝突しあうことで更に新たな知恵や文化が生まれるようになって欲しい。
このような考えのもと、自分自身は可能な限り合理的な「主人」でありたいとも思っている。
しかし、日々の行動の中で情報収集や判断に費やすことが出来る時間は有限であるが故、当然ながらその中にも優先順位が生まれている。
そして振り返ってみると、「主人」である自分と「奴隷」である自分、という相反する二面性が混在している。

どちらに属するかは対象となるモノに対する関心や関与の度合いが大きく影響しているように思うが、大まかに分類すると次の4つに分かれそうである。

  1. 関心・関与の度合いが高く、主人になろうと試み実際に主人である場合

  2. 関心・関与の度合いが低く、奴隷であることを自ら選択し奴隷である場合

  3. 関心・関与の度合いが高く、当人は主人のつもりでいるものの実は奴隷である場合

  4. 関心が全くなく、主体での奴隷でもない場合

以上のうち、ⅰのケースは最も望ましい状態で木村さんが望んでいるものもここだと思う。自分に当てはめると趣味の釣りがここに当てはまる。

次にⅱのケース、私の場合はオフィスでの服装がまさにここに当てはまる。自ら広告や周りの情報に操られることを好んでいるし、それで十分満足している。
自ら意思決定を下し奴隷として屈しているのであるから、他人があれこれ言うものではなかろう。

上記2つのケースは恐らくそれ程問題にはならない。
むしろ、この後の2つが非常に危険なケースである。

ⅲのケース、所謂「勘違い」、「思い込み」というやつで最もタチが悪い。
自らをファッションリーダーだ(言葉が古くてすみません)と自負しながら、実は特定の雑誌が打ち出す流行に流されていたり、ビジネス書を読むことで自らに経営能力があると勘違いし、他人の批判ばかりして実現に向けて行動できない人。
例を挙げればキリがなさそうであるが、よくある話である。
自分自身も趣味でありながらゴルフに関しては残念ながらここに分類されそうである。関心は非常に高いけれども判断基準が自分に備わっていないのである。
判断基準が備わるまで成長すれば自然にⅰに移り変わるので問題ないが、なかなか今自分がⅲに属しているという「気付き」を得ることは難しく非常に悩ましい。

最後にⅳのケース、大抵の場合は問題にならないため無視しても良い領域である。
ただし、関心は低いものの知らず知らずのうちに実は大きく自身に関与している例外がある。
例えば、誰もが関与している年金(広告ではないが)。
これだけ騒がれていても関心は低い(木村さんのエントリーのトラックバック数を見ると一目瞭然)。
本来、主体でなければならないのに何故出来ないのだろう?
(これは自分自身への問い掛けでもある)


ところで、経済学が立脚するところの合理的な人間とはどの程度存在しているものなのだろうか?

Posted by Ozaking at 2004年04月07日 13:20
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» 消費者は「主人・王・暴君」 [日常/非日常Blog から]
『広告の主人』から『横暴な主人』に・・・ 一般消費財を販売するネット業者の立場から言えば、インターネットを使い複数の情報を取捨選択する消費者は既に『広告の主人』を通り越し『横暴な主人』となりつつある...
Date:2004年04月07日 22:17
コメント:

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